第9章 運営と改善/4 本目 / 全 5/約25分

濃い1人に届ける

こより

狙うのは100人じゃなくて、やってみたいと言葉に出た1人。届いていないうちは内容を変えないで。

案内役 こより
この術でできるようになること

遊んでくれる人と繋がる

結論から言うと、目標は100人ではなく、濃い1人でいいんです。 1人なら、出たか出なかったかを必ず判定できます。

なぜ要るか

前の術で1人に見せました。ここで多くの人が方向を間違えます。「もっと多くの人に見せよう」と考えます。

そちらへ行くと、たいてい何も起きないんです。理由は数の問題ですね。

見てくれる人が数十人の段階で「100人に遊んでもらう」を目標にすると、達成できないので何も学べません。 数字が0のままで、何が悪かったのかも分かりません。

だから目標を変えます。濃い1人を作る。

使う道具: webstats

AIプロンプト

この術の作業をAIへ任せるときは、これをそのまま貼ってください。

下は投稿への反応の一覧です。段階0(見た)、段階1(可能性に気づいた)、
段階2(自分にもできそうと言葉に出ている)、不明のどれかに分類してください。
迷うものは不明に入れて、理由を一言添えてください。
(ここへ反応の一覧を貼る)

(ここへ反応の一覧を貼る)の部分は、判定日に数えた反応の一覧に置き換えてください。

「濃い1人」の定義を決めます

曖昧なままにすると測れないので、決めます。

僕は反応を段階で分けています。

段階 中身 例
段階0 見た 表示された
段階1 可能性に気づいた 「こんなことができるのか」
段階2 自分にもできそうと思った 「これ作ってみたい」「どうやるんですか」
段階3 実際にやった 作った、遊んだ、続けた

濃い1人とは、段階2に来た人です。

「いいね」は段階0か1です。段階2は言葉に出ます。 質問が来る、自分の話を始める、やってみると言う。

そして成功基準は、段階2が1人です。100人ではありません。

なぜ1人でいいのか

1人が、いまの規模で観測できる最小単位だからなんです。

2人を基準にすると、届いた反応の全員が段階2であることを要求してしまう場合があります。それは基準として厳しすぎて、判定できません。

1人なら、出たか出なかったかが必ず判定できるんです。 判定できる基準だけが、次の行動を決められますから。

ただし注意があります。段階2が1人出たことは、発信のやり方が良かった証拠であって、作ったものに需要がある証拠ではありません。 ここを混ぜないでください。

この講座自身にも、同じ形で基準を置いています。狙いは記事が読まれることではなく、読んだ人が「自分で次を試せる人」になることなので(9-5)、9-1で数えている訪問数だけでは合格になりません。見ているのは、「どうやるんですか」と言葉が出た人が1人いるかどうかです。

分母をまとめて数えます

ここで出てくる言葉を先に。到達とは、その投稿が何人の画面に表示されたかです。分母とは、割合を出すときの下の数、つまり「何人に届いたうちの」の部分です。反応が0件でも、届いたのが5人なら何も分かりません。

そして1つの投稿だけを見ると、分母が小さすぎて判定できないんです。

僕の実測でも、媒体ごとの到達は大きく偏ります。ある媒体では数十人にしか届かず、かと思えば稀に1万を超えるという具合です。1媒体1投稿では、反応の有無が運で決まります。

だからこうします。

同じ内容を複数の媒体へ出す
   ↓
到達と反応を全部まとめて数える
   ↓
その合計で「段階2が1人いたか」を見る

「同じメッセージのひとまとまり」を1つの単位として数えます。 投稿単位でも媒体単位でもありません。

届かなかったときは仮説を否定しません

ここが一番大事な決めごとです。

段階2が0人だったとき、原因は2つあり得ます。

原因 判定
そもそも見られていない(届いた人が少ない) 保留。 内容の評価はできない
十分見られたが反応が無い 内容を見直す材料になる

見られていないのに「需要が無い」と結論するのは、間違いなんです。

だから判定の前に、到達が足りているかを見ます。目安は自分をふだん見てくれている人数と同じくらい届いたかです。フォロワー数のような、いつも見てくれている人の数を目安にしてください。それを下回るなら、内容ではなく届いていないことの問題として扱い、仮説は保留します。

保留するとは、「この内容は駄目だった」とも「良かった」とも結論しないことです。判定を次に回して、内容は変えずにもう一度出します。

この1つのルールで、無駄な作り直しが減るんです。 僕は「反応が無いから方向が違う」と早合点して、方向を変えすぎた経験があります。

出す前に決めておくこと

出してから考えると、都合のいい解釈をしてしまうんですね。だから出す前に固定します。

決めること 例
誰に向けるか AIを触っているが自分では作っていない人
何を1行で言うか 2-2で決めた「面白さの1行」を使う
成功の条件 公開から7日以内に、段階2が1人
やめる条件 到達が足りているのに段階2が0人
判定する日 公開日から7日後(日付で決める)

7-4で「終わりの条件を決める」と書いたのと同じ形です。 発信も、終わりを決めないと延々と続きます。

そして判定日を日付で決めるのが効きます。「そのうち見る」にすると、良い数字が出たときだけ見ることになります。

1つだけ変えます

判定して駄目だったとき、全部変えないでください。

変えるのは1つです。

変える候補 例
題材 ゲームの話ではなく、作り方の話にする
主語 「僕が作った」ではなく「あなたも作れる」
言葉 専門用語を1つ減らす
見せ方 文章ではなく画面の画像を出す
形式 長文ではなく短い連続投稿にする

2つ同時に変えると、どちらが効いたか分からなくなるんです。 6-6でルールを1つずつ変えたのと同じです。

やってみる

  1. 段階2の定義を紙に書く

    段階2 = 「自分もやってみたい」「どうやるの」と言葉で出た人
    

    自分の言葉で書いてください。 これが判定基準になります。

  2. 出す前に5つ決める

    誰に、何を1行で、成功の条件、やめる条件、判定日。紙に書いて残します。

  3. 同じ内容を複数の媒体へ出す

    1箇所だけでは分母が足りません。同じ内容で構いません。

  4. 判定日まで触らない

    ここが我慢のところです。毎日数字を見ても意味がありません(9-1)。

  5. 判定日に数える

    到達      合計〇〇
    段階1     〇人
    段階2     〇人   ← これが1人以上かどうか
    
  6. 結果で分岐する

    結果 次の行動
    段階2が1人以上 その人と話す。 数を増やすより先
    到達不足で0人 出す先や回数を増やす。内容は変えない
    到達十分で0人 上の表から1つだけ変えて、もう一度
  7. 保存する

    実験の記録を残してください。1件は「いつ・どこへ・何を出して・到達がいくつで・段階2が何人だったか」の1行です。僕は17件を記録しています。 溜めると、効いた変え方が見えてきます。

段階2の人が出たら、その人と話します

ここが目的です。数を増やす前に、その1人と話してください。

聞くことは9-2と同じで、事実だけです。

どこで知りましたか
どこまでやりましたか
どこで止まりましたか

この1人が、次に作るものを教えてくれるんです。 100人のいいねより、1人の「どうやるんですか」の方が情報量が多いです。

つまずきどころ

段階2が全然出ない

まず到達を見てください。足りていなければ内容の問題ではありません。 出す媒体を増やす、出す回数を増やす、といった「届く人を増やす」方に手を打ちます。

反応はあるのに段階2が無い

「いいね」は段階0〜1です。言葉が出ているかを見てください。 出ていないなら、相手に「自分にもできそう」と思わせる要素が足りていません。

判定日より前に判断してしまう

よくあります。数字は日をまたいで動きます。 決めた日まで待ってください。

段階の分類が難しい

迷ったものは「不明」に入れて構いません(9-2と同じ)。無理に分類すると数が歪みます。

数が多いときは、分類の下書きをAIにやらせて、自分は確認だけにできます。

下は投稿への反応の一覧です。段階0(見た)、段階1(可能性に気づいた)、
段階2(自分にもできそうと言葉に出ている)、不明のどれかに分類してください。
迷うものは不明に入れて、理由を一言添えてください。
(ここへ反応の一覧を貼る)

「迷ったら不明」を指示に入れるのが要点です。 入れないと、AIは全部をどれかに割り振って、数を歪めます。

1人では意味がない気がする

1人と話せば、次に何を直すかが分かります。その繰り返しが、唯一の増やし方なんです。 最初から多くには届きません。

知り合いばかりが反応する

正常です。ただし9-3で書いたとおり、仲間は売り先ではありません。 感想をもらう相手として大事にしてください。

Windows の場合

差はありません。

次の一歩

次に何か発信するとき、出す前に「成功の条件」を1行書いてください。

「段階2が1人」でいいです。書いてから出すだけで、判定できる発信になります。 書かずに出すと、感想戦ができません。感想戦とは、終わったあとに「どこが良くてどこが駄目だったか」を振り返ることです。基準が無いと、振り返っても良し悪しを決められません。

1人と繋がる形になりました。次は、これを続けられる仕組みにします!

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